関連論文

同時送信フラッディングの
論文をご紹介いたします。

論文[1]
同時送信フラッディングを理解するうえで最初におすすめする論文(2017)
同時送信フラッディングのメカニズムは極めてシンプルであるものの、動作メカニズムや従来技術に対する優位性は直感的ではありません。[1]は、同時送信フラッディングが何故動作するのか、何故ルーティング型よりも効率的なのか、何故構造モニタリングに適しているのか等、弊社の共同創業者鈴木が東大在籍時代に、招待論文としてなるべく簡易に執筆したものです。同時送信フラッディングを理解するための最初の論文としてお薦めします。(無料閲覧可能です。)
[1] 鈴木, 長山, 大原, 森川, “同時送信フラッディングを利用した構造モニタリング,’’ 信学論B, Vol.J100-B, No.12, pp.952-960 (2017).

論文[2]
同時送信フラッディングが実現可能であることを示した世界で最初の論文(2011)
歴史的には、同時送信フラッディングが実現可能であることを最初に示した論文は[2]です。「Constructive Interference」という言葉が様々な議論を呼びましたが、一連の同時送信関係の研究の起点となりました。
[2] F. Ferrari, M. Zimmerling, L. Thiele and O. Saukh: “Efficient network flooding and time synchronization with glossy’’, Proc. IPSN (2011).

論文[3]
同時送信フラッディングを利用したセンサネットワーク構築の可能性が初めて示された論文(2012)
[2]の著者らが、同時送信フラッディングをデータ収集等に拡張した論文が[3]です。この論文により、ルーティングというこれまでのセンサネットワークの基盤技術なしに、効率的なネットワークを構築できる可能性が示され、多くのセンサネットワーク研究者が同時送信フラッディングの重要性を認識しました。
[3] F. Ferrari, M. Zimmerling, L. Mottola, L. Thiele: “Low-power wireless bus’’, Proc. SenSys (2012).

論文[4]
同時送信フラッディングの物理層を検討した論文(2016)
[4]は同時送信の物理層を詳細に検討した論文です。この論文では、同時送信が様々な条件下で実用に耐えうる性能を発揮できるのかといった点を詳細に分析しています。周波数オフセット、時間オフセットなどの影響を、再現性のあるシミュレーションおよびエミュレーションで評価し、同時送信の根本原理が多くの場合において、安心して利用できるものであることが示されています。
[4] C. H. Liao, Y. Katsumata, M. Suzuki, H. Morikawa: “Revisiting the so-called constructive interference in concurrent transmission’’, Proc. LCN (2016).

論文[5]
UNISONetのスケジューリング方式の原型1(2013)
[5] [6]はシステム的側面からの論文で、UNISONetの元となったChoco/WTSPのスケジューリング方式について示しています。
[5] M. Suzuki, Y. Yamashita, H. Morikawa: “Low-power, end-to-end reliable collection using glossy for wireless sensor networks’’, Proc. VTC Spring (2013).

論文[6]
UNISONetのスケジューリング方式の原型2(2017)
[6]に、設定プロトコルやネットワーク状態検知といった実用上必要となる機能を追加し、最新の無線チップに実装したものが、現在のUNISONetです。
[6] M. Suzuki, C. H. Liao, S. Ohara, K. Jinno, H. Morikawa: “Wireless-transparent sensing’’, Proc. EWSN (2017).